八重の桜 | つばらつばら

八重の桜

大河ドラマ「八重の桜」毎週見ています。
数々の決断、策略、人の死。そのひとつひとつが絡まり合って歴史が動いていくところが、丁寧に描かれていて、面白い。幕末ものって、今まであまり詳しく見たことなかったけど、やはり人気なだけあって面白い時代なんだなあ、と。かつ、会津藩目線のものはあまりなさそうなので、いいですね。

意外だったのは徳川慶喜。大政奉還した人ってことで、気の弱いかんじの将軍かと思っていたら、悪賢くて自分勝手な油断ならぬ人物だったとは。演じているのは小泉孝太郎、いつものさわやかなイメージとだいぶ違うけど、なかなかハマっている!
登場人物とか、ドラマ見終わった後wikipediaで見るのもまた楽しいです。

それにしても会津藩が不憫すぎてつらい。
殿様からして実直だし、家臣も忠義心あつく有能な人物も多いのに、どんどん不憫な状況になっていく…。
(´д`lll)

そんな不運な運命をたどる会津藩を見ていると、毎週思い出される本の一節があります。
以下引用。

東北人はどこかに反中央、半都市という心理的傾向があると思うんです。戊辰戦争のとき列藩同盟を結んで薩長に対抗したせいで、明治新政府から徹底的に痛めつけられたでしょう。そういう「冷や飯食い」の歴史があるから、中央政府に対するルサンチマンが東北人には伏流していると思いますね。
~略~
維新以降、東北は経済的な後進状態が長く続いていて、政治的にも日が当たらなかった。高速道路も新幹線もなかなか通らなかったし、開発が遅れて地場産業が育たなかった。だから、「原発で雇用創出」というロジックが説得力を持ってしまった。でも、それって、東北人の主体的選択じゃなくて、もとをただせば百五十年にわたる東北差別の帰結なんですよ。

「日本の文脈」p.296

からの、地震、原発事故。
とか思うとよけいに胸が痛い…。

東北にこれからいいことがいっぱいありますように。



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